第5章 ハロウィンの花嫁5
貴方side
目暮警部を見ながら、会場の隅で沈んでる佐藤刑事の姿が見えた。
隣には交通課の由美さんが心配そうに声をかけながら手を握ってる
そんな佐藤刑事の様子に、心配になり歩いていく。
後ろにはコナンや陣平さん達も着いて来た
コナン「大丈夫?佐藤刑事」
貴「具合悪いですか?」
佐藤「コナン君、怜花ちゃん……それに松田くんと萩原くん。なんでもないわ。……って言っても君たちはすぐ見抜いちゃうか」
苦笑いをする彼女に心配になる私達。
佐藤「さっき、高木君が倒れときね…またアレが見えちゃったの」
コナン「アレ?」
佐藤「…死神。高木君を連れて行こうとする死神よ」
その言葉にコナン達はぐっと息を飲んでいた。
不思議そうにしてると、研二さんが密かに教えてくれた
3年前の陣平さんの事件と、この間の東都タワーの事件。
自分は風邪と、爆発に巻き込まれあまり詳しくないが同一の犯人が起こしたその事件で、佐藤刑事は死神を見たのだそうだ
★★
降谷side
俺は背後を振り返り、目を見開く
それは、死神。
いや、正確に言えば死神のマスクとマントを被った人物。2つの要素のせいで男か女かも判断がつかない状態
けど、見覚えのある姿に対峙した俺は口角を上げる
降谷「3年ぶり、だな。やはりアンタだったか。あの男を脱走させれば僕たちが出てくる。そういう読みだったんだろ?」
疑問形ではあるがほとんど確信を持って言っていた。
そんな質問には答えず、死神は首輪を持ち上げる。
諸伏「ゼロっ…!」
ヒロは叫びながらも風見を必死に持ち上げている
俺は先程の爆発でまともに動けそうになかった
死神「プレゼントだ」
ガチャ
そう言って死神は、俺の首に首輪を付けた。接合部がロックされ緑色のライトが灯る
死神「少し早いが、ハッピーハロウィーン」
死神はそう言い残し立ち去って行く
ダンッッ
諸伏「……くそっっ」
風見を引っ張り上げたヒロは、俺の首の爆弾を見ながら悔しそうに地面を叩いた
……このままじゃ俺は死ぬ。けどそれよりも、あの死神が他の被害者を出さない為に…怜花達に協力してもらうしかない