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西に旅して恋をする【最遊記】

第2章 出会いは突然に



なんとか、妖怪を全て倒した三蔵一行。
私もホッ胸を撫で下ろす。

「なぁなぁ、さっきのアレなんだ? すげーよ!」

『えっと……?』

突然、私の前に来た悟空に手を握られて焦ってしまう。
大好きなキャラの1人が目の前に!?

私は嬉しさと驚きで困っていると……

「悟空、彼女が困っていますよ? すみませんね、騒がしくて」

「そーだぞ、猿、少しは落ち着け」

私の手を握っていた悟空を八戒が話し、悟浄は私から離れた悟空の頭をわしゃわしゃしていた。

た、助かった……。
これ以上されたら心臓が止まるって!
でも、やはりアニメで見た人達だなと嬉しくなる。


「……おい、お前」

ガチャ……

そんな嬉しい場面を見ていたら、三蔵が私に銃を突きつけて来た。

「お前は何者だ?」

まあ、確かにそうなる。
突然現れて妖怪の動きを止めたら……ねぇ?
だから私は

『ただの人間と答えたら信じますか?』

と言ってみる。

「…ハッ……信じられんな、ただの人間にあんな事は出来ねぇ」

「確かにそうですが……彼女はどう見ても人間ですよ」

「だよなぁ……巫女さん?っぽい変わった服は着てるけど」

「あんた、一体何者なんだ?」

やはり、信じては貰えないか。
そりゃあ、あんな技を使ったらそうなるよね……
というか、三蔵が未だにこっち向いて怖いよ!!

私は狐さんを見て、全てを話していいか目で合図する。
すると、コクリと頷かれた。

『……分かりました、ちゃんと話します。なので、まずは銃を降ろして貰えませんか?』

「……フン…」

三蔵は銃を降ろしてくれた。どうやら、話を聞いてくれるらしい。

優しいな……顔はちょっと怖いけど。
なんて思いながら私は三蔵達の前で自分の事を話し始めた。

自分が転生した事、人間だが能力を得た事。
私と行動してる狐さんが私の世界の神様である事。
とりあえずはこの辺りの説明をした。

「なるほど、転生した方ですか……」

「すげぇ話だな、こりゃぁ……」

「……。」

『あはは……』

重たいような気まずいような、そんな空気が流れてどうしようかと思った時

「そういえば、名前なんて言うんだ?」

『えっ?』

「名前だよ! 俺は悟空」

突然の自己紹介
確かに私は彼らを知っているが、彼らは私を知らない。
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