第14章 問題12 ご自慢ペット対決
「どうやら話によれば優姫殿とシンが優勝したらしく豪華賞品を持ち帰ったらしい」
万事屋にやってきた桂は新八の出されたお茶を飲みながらそう説明していた。
「へ――さすが優姫って感じだな」
ジャンプを読みながら適当に返事をした銀時は思い出した様に言う。
「そー言えばお前ん所の気持ち悪ィのはどーなったんだよ」
「気持ち悪ィじゃないエリザベスだ」
「中身がアレだったしもういなくなって………」
銀時がそう笑いながら言うとガララとドアが開いて目を見開いた。其処には何事も無かったの如くエリザベスが立っているのだから。
「何で普通に居るのォォォォォォォ !? 」
叫ぶ銀時に桂は当たり前の表情で答えた。勿論何時もと変わらぬ真顔で、だ。
「いて当たり前だろう。エリザベスは俺のペットだからな」
「いや何得意げな顔してんのお前? 殴りてェし」
「こんにちはー」
「へ?」
ふんわりとした声が聞こえ振り向くと、エリザベスの後ろからひょこっと優姫が出てきたのだった。
「優姫―――― !? 」
驚く銀時を無視し、桂は優姫の頭を撫でながら言った。
「買い物はもう済んだのか?」
「うん、エリザベスがねお菓子たくさん買ってくれたのー」
にこにこと答える優姫の持つ袋の中には大量の駄菓子が入っていた。
「なんで仲良くなってるの……?」
銀時は疲れ切った表情でそう呟くのだった。
(2006,11,20 飛原櫻)