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【銀魂】江戸のトラブル娘【逆ハー夢小説】

第13章 問題11 お花見ワッショイ


 銀時はガリガリと頭を掻くとべろんと前屈みになって優姫に抱きついて言う。

「銀さんお腹空いた~~何か食いてェなァ」
「お弁当食べる?いっぱい持って来たんだよ?」
「銀さん優姫が食べたい~~」

 ぐたぐだと言う銀時の酒臭い息に優姫はへにゃっと笑って言う。

「坂田にーちゃんお酒臭い~」
「いつまで馴れ馴れしく触ってやがるんだ」

 ひょいっと優姫の事を抱き上げて、十四郎は銀時を睨み付けた。

「優姫に手ェだそうなんか十億年早ェんだよ」
「アーン?お兄さんは引っ込んでやがれ」

 優姫を取り上げられたのが非常に気に入らなかったらしく、銀時は噛みつくように十四郎に言い出した。

「誰がお兄さんだ。俺はもう優姫とあーんな事もこーんな事もしてるんだよ」
「な、なんだとォォォォォ !!!!」

 ギリリと悔しそうに言った銀時に、山崎が離れた位置からきっぱりはっきり言ってやる。

「何もしてませんよ」
「二人とも喧嘩は駄目だってば――」

 完全にいつものへにゃっとした優姫に戻っていて、ぎゃーぎゃーと優姫の取り合いをしている二人を見て山崎は無表情で新八に言った。

「お互い妙な上司がいて大変ですね。一緒に飲みましょーか、愚痴を肴にして」
「そーですね」

 こうして騒がしい第一回陣地争奪戦は幕を閉じるのだった。





「えへへーお花見って楽しいね」

 陣地は両方で仲良く使う、でまとまり真選組が持ってきたお弁当を皆で食べながら話をしていると、優姫が本当に嬉しそうに言った。

「また来年もみんなと一緒にお花見したいな――」

 十四郎を背中に、銀時の頭を膝の上に乗せた状態で言う優姫に妙はにっこりと微笑んで言う。

「そうね、また来年も一緒に花見したいわね」
「うん!」
「来年は局長とか気絶しないで済むようにちゃんと予定組みましょうね」
「銀さんもただの酔っぱらいのセクハラですしね」

 ぐーぐーと気持ちよさそうに眠っている銀時を見て新八は呆れている。

「まあこっちも副長駄目駄目ですけれどね」

 苦笑いで優姫の背中に乗って寝ている十四郎を山崎は見て言った。

「でも楽しいから良いの。来年が楽しみだな――」

 たくさん桜の花びらが舞う中、みんなで楽しく来年の花見の約束をするのだった。
(2006,10,9 飛原櫻)
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