第13章 問題11 お花見ワッショイ
いつの間にか飲み比べを始めている十四郎と銀時に呆れていると、総悟対神楽の方が凄まじい事になっていた。
しかしよくよく見るとメットは被ったままだしジャンケンなど全くしていなく、ただの殴り合いになっている。
「ただの殴り合いじゃねーか !!だからルール守れって言ってんだろうがァァァ !! 」
もう全然ルールのルの字もなく残りの二人の対決で勝負を決めるしかないと新八は振り返えった。
するとさっきからずっと飲み比べをし続けていた二人が思いっきり吐いているのだった。
「オイぃぃぃ !! 何やってんだ!このままじゃ勝負つかねーよ !! 」
新八の怒鳴り声にふらふらとよろめきながら銀時が答えてきた。
「心配すんじゃねーよ。俺ァまだまだやれる。シロクロはっきりつけよーじゃねーか。このまま普通にやってもつまらねー。ここはどーだ、真剣で“斬ってかわしてジャンケンポン”にしねーか !? 」
完全に酔っぱらっている銀時の提案にふらふらで立ち上がった十四郎は上等だ、と答えて勝手に勝負内容が変わった。
「スッキリしたね――」
するとトイレから戻ってきた優姫とシンが笑顔で歩いてきた。
「いくぜ!」
「ふぇ?」
銀時の叫び声に反応した優姫は真剣を持ってふらふらしている十四郎と銀時を見て慌てて走った。
「「 斬ってかわして !! 」」
ジャンケンをしようと二人が手を動かした瞬間……。
「こら―――――――――― !!」
十四郎と銀時の中に優姫が割って入った。突然の優姫の登場に皆びっくりして止まった。
「優姫どけェ!」
「此処は男同士の真剣な戦い……」
「駄目でしょ刀なんか出したら !! 」
ぴしゃんと雷を落とした優姫に十四郎と銀時は素早く正座をした。
「二人ともお酒臭い!お酒は飲んでも飲まれるなって言うでしょ!駄目でしょそんなに飲んだら !! 」
「だってよォ~」
愚痴を言う銀時に向かって優姫はプンプン怒るのだった。
「だってじゃないでしょ!早くお水飲んで !! 」
完全に優姫に尻に敷かれている二人を見て、どう見ても一番最強なのは優姫だと皆確信した。
「お花見に来たんだからみんな仲良くしなきゃ駄目」
正座している二人の前にしゃがみ込んで優姫はそう言うのだった。
「あ~~~~」