第13章 問題11 お花見ワッショイ
「マジで―― !? 」
「優姫ちゃん料理上手だなァ」
「お家が和菓子屋さんだからある程度の和菓子なら作れるの――」
すぐ隣で殺気を放っている妙が居る中、優姫の周りだけのほほんとした空気が漂っているのだった。
「局長ォォォォォォォ !! 」
轟音と共に近藤の事を叫び呼ぶ声がし、見てみると近藤が妙に負けたらしくぐったりと倒れていた。
「てめェ何しやがんだクソ女ァァ !! 」
隊士達が妙に対して暴言を吐くと血走らせた目で妙が答えた。
「あ゛~~~~~~~やんのかコラ」
「「「「「「「「「「 すんませんでした !! 」」」」」」」」」」
全員が土下座しているのを見て、優姫は改めて妙が凄い人物なんだと言う事を確認していた。
「えーと局長が戦闘不能になったので、一戦目は無効試合とさせていただきます」
ずるずると気を失っている近藤が引きずられている様子を見ながら山崎が言っていた。
「二戦目の人は最低限のルールは守ってください……」
「 !! 」
すると既に二戦目の総悟対神楽は始まっていて、目にも止まらぬスピードで殴り守りの攻防を続けていて皆声を張り上げている。
そんな中のんびりと数名お弁当を食べている事に気が付き新八が突っ込んできた。
「ちょっとなんでそこ普通に花見楽しんじゃってるの !? 陣地争奪戦無意味 !? 」
ずずーっとお茶を飲んだ優姫はにこっと声を掛けるのだった。
「新八にーちゃんもお弁当食べる?」
「あ、うん」
優姫の誘いを断る訳にはいかないと思い、新八は控えめに頷いた。
「ホゥ総悟と互角にやりあうたァ何者だあの娘。奴ァ頭は空だが、腕は真選組でも最強とうたわれる男だぜ……」
「互角だァ?ウチの神楽にヒトが勝てると思ってんの?奴はなァ絶滅寸前の戦闘種族“夜兎”なんだぜ。スゴイんだぜ~~」
「なんだと、ウチの総悟なんかなァ……」
勝手に言い合いを始めた十四郎と銀時に、新八がこれ以上増やすんじゃないと思いながら必死になってツッコミを入れる。
「オイッダサいから止めて!俺の父ちゃんパイロットって言ってる子供なみにダサいよ !! 」
「あ、私おトイレ行ってきますー」
すくっと立ち上がると優姫はトイレへ行ってしまった。
「っていうかアンタ等何 !? 飲んでんの !? 」