第13章 問題11 お花見ワッショイ
すると少し離れた場所で必死にバトミントンのラケットで素振りをしている山崎がいた。
「山崎ィィィィィ !! 」
「ギャァァァァァ !!」
素早く山崎を殴りに十四郎が走り山崎の悲鳴と殴る音が響くのだった。
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「まァとにかくそーゆう事なんだ。こちらも毎年恒例の行事なんでおいそれと変更は出来ん。優姫ちゃん人一倍楽しみにしてたし」
鼻血を流しながら近藤は真顔で言い足した。
「お妙さんだけ残して去ってもらおーか」
「いやお妙さんごと去ってもらおーか」
素早くツッコミを入れた十四郎に近藤は素早く言い返す。
「いやお妙さんは駄目だってば」
「何勝手ぬかしてんだ。幕臣だがなんだかしらねーがなァ」
銀時達も立ち上がり次々と言うのだった。
「俺達をどかしてーならブルドーザーでも持ってこいよ」
「ハーゲンダッツ一ダース持ってこいよ」
「フライドチキンの皮持ってこいよ」
「フシュー」
案外簡単に動きそうなメンバーに、唯一真面目な新八が簡単に動くじゃないかと素早くツッコミを入れていた。が、そのままスルーで話は進んでいる。
「面白ェ幕府に逆らうか?今年は桜じゃなく血の舞う花見になりそうだな……」
十四郎がそう良いながら刀に手を伸ばした瞬間、優姫の黄色い声が響いた。
「可愛い―― !! 」
優姫は神楽の隣に座っていた巨大な犬に抱きついていた。
「この子可愛い!大きい!ふかふか―― !! 」
「定春言うアルね!万事屋のペットアル」
神楽にそう説明されて優姫は定春と握手しながら言う。
「定春こんにちは――、私は優姫って言うんだよ。あ、この子はシンね」
頭の上に乗っているシンの自己紹介をすると、くるっと振り返った優姫が笑顔で言うのだった。
「今日のお花見は真選組と万事屋一緒にやるんだね」
同じ場所だから、と言い加えた優姫に十四郎は気が抜けた。
「お前今まで話聞いてたのかよ……」
「じゃあメンバー揃った事ですしここは花見らしくひとつ決着つけましょーや」
優姫の肩に手を置いて総悟が得意そうに叫ぶ。
「第一回陣地争奪……叩いてかぶってジャンケンポン大会ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ !!」
「「「「 花見関係ねーじゃん !! 」」」」
総悟に対し皆が激しく突っ込む中優姫一人嬉しそうに言っていたのだった。