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【銀魂】江戸のトラブル娘【逆ハー夢小説】

第10章 問題8 銀髪の侍さんを探せ


「副長ォォォォ !!!! 」

 いつも騒がしい屯所だが今日は一段と騒がしいのだった。屯所会議室では十四郎を取り囲んで隊士達が口々に叫んでいる。

「局長が女にフラれたうえ、女を掛けた決闘で汚い手使われて負けたってホントかァァ !! 」
「しかも話によれば優姫ちゃん盗られちゃったとか聞いたんだけどォ !! 」
「女にフラれるのはいつものことだが喧嘩で負けたって信じられね―よ!」
「銀髪の侍ってのは何者なんだよ !! 」
「てか優姫ちゃん見てないんだけど何処行っちゃったの !! 」

 十四郎は煙草の煙を吐き出しながら落ちついた表情で答えた。

「会議中にやかましーんだよ。あの近藤さんが負けるわけね―だろうが。誰だくたらねェ噂垂れ流してんのは」

 煙草をくわえると十四郎は一言付け足した。

「優姫は近藤さんと一緒にいるっての」
「だけど沖田隊長がスピーカーで触れ回ってたぜ !! 」

 隊士に指指されている中、総悟は落ちついた表情でお茶をすすってからニタっと笑って言う。

「俺は土方さんにききやした。優姫の件はお菊さんが言ってやしたぜィ」
「コイツに喋った俺が馬鹿だった……お菊さんも余分な事話やがって」

 額に手を当てて後悔している十四郎に隊士が立ち上がって口々に言い始める。

「なんだよ結局アンタが火種じゃねェか !!!! 」
「偉そうな顔してふざけてるんじゃないわよ !! 」
「って事は何?マジなのあの噂 !! 」
「お菊さんが言ってたって事は確かな事なんだろう !! 」

 ぎゃ―ぎゃ―と騒いでいる隊士に十四郎はキレて机を蹴り飛ばした。

「うるせェェェェェェェぁぁ !!!! 」

 ガシャンと派手な音を立てて机がひっくり返ると、刀を抜いた十四郎が瞳孔をこれ以上ない位に開いて言い放った。

「会議中に私語した奴ァ切腹だ。俺が介錯してやる。山崎……お前からだ」

 そう言われ山崎は慌てて言った。

「え゛え゛え゛ !? 俺……何もしゃべってな……」

 そう言ったモノも他の隊士はシーンと黙り込んでいた為十四郎にはっきりと言われてしまう。

「しゃべってんだろうが、現在進行形で」

 山崎が焦っている中、切腹をさせようとしていると優姫の声と近藤の声が聞こえて来た。

「近藤に―ちゃん大丈夫?」
「大丈夫大丈夫。おにーちゃん元気いっぱいだから」
「でも顔…………」
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