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【銀魂】江戸のトラブル娘【逆ハー夢小説】

第9章 問題7 おにーちゃんはゴリラ、おねーちゃんもゴリラ


 その光景を見て慌てて駆け寄ろうとした時、女性の奥の方から聞き覚えのある声がしたのだ。

「あれ……今の声」

 ひょっこりと縁側に顔を出したのは新八だった。

「優姫ちゃん?」

 新八は眼鏡をかけ直しながら優姫の姿を何度も確認していた。





「よかったじゃねーか、嫁のもらい手があってよォ」

 その後、新八とその姉の妙に連れられて優姫はレストランに来ている。

「帯刀してたってこたァ幕臣かなんかか?玉の輿じゃねーか、本性バレない内に籍入れとけ、籍!」

 銀時がそう答えるのと同時に妙は銀時の頭を掴んでそのままテーブルに押しつけるのだった。

「あ、優姫ちゃん。紹介が遅れちゃったけどね、この人が僕の姉だよ」
「……う……うん……」

 控えめに答えた優姫に銀時は顔を上げて言った。

「お、新八お前のね―ちゃんゴリラ過ぎるから優姫が怯えちゃってるじゃないか」
「誰がゴリラよ、誰が」

 再び銀時の顔面をテーブルに押しつけながら妙は説明した。

「最初はね、そのちう諦めるだろうと思ってたいして気にしてなかっただけど」

 妙は今までの事を思い出して話を続けた。

「……気が付いたらどこに行ってもあの男の姿がある事に気付いて。ああ、異常だって」

 そう真面目に話していると横からおじさんの声がした。

「ハイあと三十秒」
「ハイハイラストスパート。噛まないで飲み込め神楽。頼むぞ、金持ってきてね―んだから」

 そう言う銀時の隣で神楽は先ほどから無言でジャンボラーメンを食べていた。

「き――てんのアンタら !!」

 すかさず新八のツッコミが来て、銀時は面倒臭そうに答えたのだ。

「んだよ、俺にど―しろっての。仕事の依頼なら出すもん出してもらわにゃ」
「銀さん、僕もう二ヶ月給料もらってないんスけど。出るとこ出てもいいんですよ」

 きっぱりと即答した新八の隣に座っていた優姫が妙の事を見ながらぼそっと漏らした。

「……菩薩?」
「「「 は? 」」」

 急に何を言い出すのだと皆で優姫を見ると笑顔で答えた。

「えっとね、近藤に―ちゃんがね『お妙さんは菩薩みたい女性でね、凄く綺麗な人なんだよ』って言ってたから……」

 その一言に妙は表情を変えて問う。

「……ちょっとアンタ、あのゴリラとどういう関係?」
「う?」
「あああ姉上落ちついて !! えっと……」
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