第8章 問題6 モジャモジャぱーらめんと
「大丈夫アルよ。ちゃんと加減してるアル」
なでなでと頭を撫でながら誇らしげに言う神楽に優姫はにぱっと言う。
「神楽ね―ちゃん」
「妹よォォォォ !! 」
物凄く嬉しそうに言った神楽を見て新八は納得するのだった。
「ああ、そう言う事ね」
「……てゆーか銀さんの事無視するなんて酷くない !? 」
がばっと起きあがった銀時に優姫はへらっと声を掛けた。
「坂田にーちゃん大丈夫?」
「全然大丈夫だから」
ぎゅっと優姫の手を握りしめて言うと登勢から突っ込まれる。
「なら最初から言うんじゃないよ」
「気持ちの問題だ、気持ちの」
はっきりと言い切った銀時に登勢は大きく溜息をつくのだった。
「それにしても急にどうしちゃったのさ。銀さんに会いたくて会いたくて淋しくなったのか?」
デレデレと優姫を抱きしめながら言うとへらっと返事を貰うのだった。
「えとね、外出許可貰えたから遊びに来たの―」
「じゃあ銀さんと一緒に夜のかぶきちょ……」
真顔でそう言いかけた銀時の頭に神楽の傘と新八の木刀がめり込んだ。
「遊ぶなら一緒に何処か行くアルね―」
「遊ぶなら何処がいいかなぁ……。あ、どうせなら姉上紹介してあげたいな」
何事も無かったかの様に相談をしている二人に、ガバッと起きあがって銀時は怒鳴るのだった。
「ちょっとォォォ!二人とも酷くない !? 」
「変態は容赦しなくて良いアルね」
「うんうん。優姫ちゃんの事を考えての事だし」
即答をする二人とがくっと項垂れる銀時を見て優姫は笑顔で答えるのだった。
「みんなのお仕事してる所見たい」
◆
「いつも此処で依頼を待ってるんだ」
『仕事を見たい』と言われても万事屋である為何時仕事が入ってくるかどうかが全く予測出来ない為、取りあえず二階へ案内する事にしたのだ。
「普通のお家だ―」
きょろきょろと興味津々に歩いている優姫はふと目に付いた文字を見て言う。
「『糖分』?」
でかでかと書かれている糖分と言う二文字をじーっと眺めていると新八が説明するのだった。
「ああコレ?銀さん甘いモノ大好きだから」
「俺定期的に甘いモン摂取しないと駄目なんだよ」
ぼりぼりと頭を掻きながら答える銀時の事を見てから、もう一度額を見ようとした時に机の上に見覚えのあるモノを見て指を指した。