第7章 問題5 テロリストはヅラ
「うん――。いっぱいいるの――」
にこにこと神楽に話しかけていると銀時が話に割り込んで言った。
「優姫安心しろ。銀さんがいつでも兄ちゃんになってやる。むしろ生涯のパートナーになってやろう」
「……こんな状態の僕ら匿ってくれるなんて」
「しょうがいのぱ―とな―?」
「そうだ、生涯のパートナー」
「…………銀さんの知り合いなんですよね?一体どーゆー人なんですか?」
「だから銀さんと一緒に夜のかぶき町に……」
「人の話を聞けェェェェェェェ !! 」
ぷちーんと切れて怒鳴りちらした新八に銀時はめんどくさそうに視線を動かして、一言だけはっきりと言った。
「ん――テロリスト」
「はィ !? 」
新八が何を言っているんだと言う表情で銀時の事を見下ろしていると襖がスーっと開き、桂が入って言った。
「ロリコンに言われたくない」
そう言ってから桂は話を続けた。
「この国を汚す害虫“天人”を打ち払いもう一度侍の国を立て直す。我々が行うは国を護る為の攘夷だ。卑劣なテロなどを一緒にするな」
桂に続く様に何人もの人が入ってきた。桂の話を聞いた新八は非常に驚いた表情で言うのだった。
「攘夷志士だって !? 」
「なんだそらヨ」
「じょじょ?」
久しぶりに聞いた攘夷、と言う単語にテレビに食いつく様に見ていた優姫は顔を上げて桂の事を見つめた。
新八が攘夷志士について説明し終わると、真剣な表情になった銀時がはっきりと言ったのだった。
「……どうやら俺達ァ踊らされたらしいな。なァオイ、飛脚の兄ちゃんよ」
そう言われ、怪我をした一人の男性がバツの悪いそうな表情をしていて、それを見た新八と神楽は声をあげた。
「あっほんとネ !! あのゲジゲジ眉デジャブ」
「ちょっ……どーゆー事っスかゲジゲジさん !! 」
銀時は総て分かっているらしく一切動じずに桂に言い切った。
「全部てめーの仕業か桂。最近世を騒がすテロも、今回の事も」
すると桂は腰に挿してあった刀を握り取って答える。
「例え汚い手を使おうとも手に入れたいものがあったのさ。……銀時、この腐った国を立て直す為再び俺と共に剣をとらんか」
桂の説明で銀時が昔攘夷戦争に参加していた事を知り、新八は驚いた様子で声をかけた。
「…………銀さんアンタ……攘夷戦争に参加してたんですか」