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【原作沿い夢小説】私とー日常編ー【復活/雲雀恭弥】

第4章 第2話 私と幼馴染み


 ぎゃーぎゃーと喚く私の事を大人しくさせる為なのか、当たり前の様に後ろからぽふっと抱きしめてきた。そしてその体制のまま、たけちゃんは慣れた様子で私の事を宥め始めた。


 たけちゃんの膝の上は昔からの私の定位置だ。


 私が何かぎゃーぎゃー騒ぎ散らすと、必ずたけちゃんは此処に私を置いて宥めてくる。それはもう当たり前の事になっていて、お互いに分かり切っている事だ。
 たけちゃんが此処に入れる人は私だけ。私がこの位置に入る人はたけちゃんだけ。私達はそんな関係だ。

「まあでも服装の事に関しては、風紀委員は学ラン指定らしいからちゃんと着てるな」

 確かに不良なんだけど、特例である風紀委員の学ラン着用。風紀委員独自のルールだけれど、それをしっかりと守っている部分は風紀委員は正しいかもしれない。


 だけど………。


「でも私の不良具合なんて、向こうと比べたら赤子じゃないか―― !! 」
「分かった分かった。音羽機嫌直せって」

 たけちゃんの膝の上でバタバタ暴れると、ポンポンと頭を叩かれ私はむすっとしつつも黙り込んだ。
たけちゃんの手に安心するとは言え、ピタリと静かになった私の事を見て、たけちゃんは話題を変えるかのように時計を見て言った。

「そうだ、今日の飯は家で食ってけよ。オヤジが寿司食わせてくれるってよ」


『寿司』


 その単語を聞き、私は目を輝かせた。

「お寿司食べて良いの―――― !? 」
「ああ、オヤジがたまには高級なモンも食えって」
「やった―― !久しぶりのおじさんのお寿司――!」

 風紀委員に対する不機嫌が一瞬に飛び去り、ぱっと立ち上がって私は喜んだ。
 たけちゃんのお父さんのおじさんは板前さんで、とっても美味しいお寿司を握る人だ。私みたいな一人暮らしをしている奴は、お寿司なんて贅沢な物はそうそう食べる事は出来ない。
 特に回っていなく直接握ってくれるたけちゃんの家のお寿司は高いからね。
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