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【原作沿い夢小説】私とー日常編ー【復活/雲雀恭弥】

第5章 第3話 私と風紀委員の仕事


 突然の事に思考が追い付かずに固まっていると、ガチャっとご丁寧に鍵まで付けると、さらっと言って来たのだ。

「さあ行くよ」
「『行くよ』じゃねェェ !! 人に何付けてるんだ……、ってか鍵付けられてるから取れないっ!」

 ガチャガチャと首輪を外せないかと試みていると、雲雀は誇らしげな表情でキラリと光る鍵を胸ポケットから取り出した。

「それの鍵……これね」

 そう言うのとほぼ同時に鍵を素早くしまうと、雲雀は言った。まるで自分が上の立場だと言わんばかりの表情で。

「あげないから」
「変態に磨きをかけるなァァ !! 」

 てか何この状態は。生き地獄?生き地獄ってこの事の指すの?ちょっと軽く涙が出て来たんですけど……。
 首輪なんてまるで『所有している』と周りに示しているとしか思えなくて。
 そして、その相手が雲雀恭弥である。

「行こう音羽」

 首輪に付いていた短めの鎖を掴むと、雲雀はどんどん校舎の中に私を連れ込んでいく。
 ズルズルと引き摺られるし、外せない首輪の所為で首が締まって苦しい。そして、何よりも雲雀の距離が近過ぎて鳥肌が止まらなかった。

「ギャァァァァ !! 」

 朝早くから、私の悲痛な悲鳴が学校に響き渡るのだった。





「ぎゃはははははははは !! 」
「…………」

 折角早朝登校したと言うのに雲雀に連れ回され、やっと解放されて教室に入るや否、私の姿を見て綾が腹を抱えて笑っていた。

「災難だね。それ風紀委員長がやったの?てか外せるのそれ」

 日直らしく、日誌を記入しながら有美はペンで首輪を指さす。首輪には相変わらずキラリと光る施錠。有美が言うのは首輪自体ではなく、南京錠の事を言っているみたいだった。

「外せるモンならとっくに外してるわぁ !! 」

 ばしっと床にカバンを叩き付けて、私は怒り狂う。そんな私に対して、綾は未だ大声で笑い続けている。
 どうやら私の状況が彩のツボに入ってしまった様だ。

「あははははっ……音羽もう最高だよそれ !! 」
「ねえ、有美。綾の事殴り殺して良い?」

 青筋を立てつつぐっと拳を作ると、有美は『駄目よ』と一言だけ言った。

「他人事だからって笑いまくって、アンタ達親友を悪魔に売る気 !? 」

 バンと机を叩くと笑いたいだけ笑って落ち着いたのか、真面目そうに手を振りながら綾は答えた。
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