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訳アリ主と恋スル執事たち【あくねこ短編集】

第13章 魅惑の香【🦾主 ← 🫖 & 🌹 ✉*】


「んぅ……!

みん、な……もう、辞めて………!」

むき出しの肌を、熱い掌がくまなく愛撫していく。

泣きそうな表情で、のたうつように乱れる彼女は、他の誰より惹き付けられた。



「んー? まだまだ大丈夫っすよね? それに、」

ちゅぷん、と指が引き抜かれ、ほっとしたように青い瞳がゆれる。



唐突にひっくり返され、咄嗟にシーツをつかむ。

とまどう間もなく、後孔に熱源があてがわれ……。



「オレはまだ、あなたに触れていたいから、ねっ……!」
埋め込まれた質量に、彼女は悲鳴を上げた。



「ひっ……! あぁあっ」
たまらず背をしならせると、キスをやめたもう一人の男が呟く。



「いけませんよ。アモンくんにばかり攻められては」
ぐい、と彼女を引き寄せて、掌で目元を覆う。



「私ももう限界なのです……。私のものも入れても宜しいですか?」

耳をかすめた低音に、びくりとその身が震えた。



「ベリアンさん……それは、」

胸を弄っていたボスキが口を挟む。

時折不埒に乳首を摘まれ、華奢な身体が跳ねた。



「なかには注ぎませんから。………ね?」

微笑むおもてに、彼女の瞳がゆれる。



「わ、たし………。」

滲む瞳が、彼をみつめた。瑞々しい唇が、言葉を探すようにひらいては閉じる。



「……決まりですね」

そのさまをイエスと見倣したのか、ひたりとあてがわれる象徴。

その熱に、期待が膨れ上がる。



「……いきますよ」
低い宣言。そののちに、埋め込まれていく。



「ひっ……! ああぁっ」

途端、その心地良さに目眩がした。

たっぷりと濡れているにも関わらず、狭い内側が包み込む。



狭くて、熱くて。これでは、まるで———。



「上物だろう?」
ニヤリと笑いかける。首筋に顔を埋め、花びらを刻んだ。



「いくら抱いても飽きねえんだ」
そのさまが、なんだかとても悔しくて、彼女を引き寄せた。
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