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訳アリ主と恋スル執事たち【あくねこ短編集】

第13章 魅惑の香【🦾主 ← 🫖 & 🌹 ✉*】


「ん、………や、ぁっ」

身を捩る彼女を押さえつける。

その表情は恥じらいに歪んでいて、快楽に馴染みはじめていることを示していた。



「その表情、いつもボスキさんにだけみせているって考えると妬けるっすね」

本気とも冗談ともつかぬ声で囁くと、霞んだ瞳で睨まれる。



「そのような眼をするものではありませんよ。私もただの男……ですからね」

抱きしめる腕は優しいのに、及んでいる行為は強引かつ性急だ。



彼への罪悪感で、滲む視界。



(ボスキ、ゆるして………。)



「泣かないでください。………と言ってもこの状況下では無理もないですね、

辞めるつもりは毛頭ありませんが」

あふれた雫を拭う、優しい指先。

胸を食むように口付けられ、ちいさく震える身体。



谷間を舐め上げられ、ぞくりと甘い戦慄が駆け巡る。
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