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訳アリ主と恋スル執事たち【あくねこ短編集】

第14章 真綿の業【All Characters(地下1階組) ✉*】


「っ………。」

その間、ミヤジは動けずにいた。

頭では今すぐ止めるべきだとわかっているのに、身体は凍てついたままで………。



「……おや? ここから甘い匂いがしますねぇ」

ラトの手がふれたのは、すり合わせていた太腿。



「やっ……そこは、」

ぐいっと割り開くと、そこは既に蜜をたたえていた。

とろとろとあふれさせる入口を、不思議そうな視線がなぞる。



「貴女の身体はどこもかしこも白いのに、ここだけは薄桃色をしているんですね」

恥ずかしさのあまり脚を閉じようとする彼女を押さえつけ、

冷たい指先が花びらをなぞる。



「やっ……みないで、」
身を捩ろうとする彼女に笑いかける。



「どうしてですか? ここは甘い匂いがして、とても綺麗なのに………。」

考えちゃ駄目、………考えちゃ駄目。

何度も言い聞かせるけれど、這わされる視線に勝手に蜜があふれてくる。



「主様、こっちをみて!」

ぐっと彼女を引き寄せて、淫らなキスを強いる。

その間も、不埒な悪戯を忘れない指先が、

くりくりと乳首を押しつぶし、

彼女はふるりと身を震わせて、惑わすように感じて見せた。



「なんだか、とても美味しそうですね」

………と。それまで観察していたラトが、そっとキスを落とす。

そのまま、すん、と匂いをかいだ後、隙間に埋め込まれたものに、びくりとその身が強張った。



「ひっ!

やっ……ラトぉ………そんなとこ、汚なっ………んぅっっ」

それが彼の舌だとわかると、ヴァリスは彼の頭に指先をかけた。



内側に感じる、ざらりざらりとした彼の舌の感触に、

むずかるように首を振った。



「汚くなどありませんよ。

こんなに綺麗な色をしているではないですか」

ちゅうちゅうとあふれた蜜を吸い上げて、一度顔を上げた彼が笑いかけてくる。



その唇は彼女の蜜でてらてらと光っていて、あまりの恥ずかしさに両手で顔を覆った。



「! ミヤジ……見ないで、………みないでぇ!」

………と。食い入るように注がれる視線に気づいた彼女が、駄々子のようにむせんだ。



「っ……すまない、主様………。でも………。」

気づけば彼女に口付けていた。

キスをしながら、花びらに長く無骨な指先が滑り込み、内側の壁を押し上げる。
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