第7章 燃え上がる
緋色は目のやり場に困ってしまう。そわそわと目を泳がせていると、杏寿郎がそれに気づいた。
「緋色。触ってみるか?」
杏寿郎は緋色の手を取ると、自身の心臓の辺りに押しつけた。杏寿郎の心臓は、今まで感じたことのない速さで動いている。
「こっちも、君が欲しくて大変なことになっているぞ。」
杏寿郎は今度は緋色の手を自身の昂りに持っていく。下着越しとはいえ、突然男性自身を触らされて、それが熱く硬くなっているのを感じ、緋色は固まってしまう。
「わかってもらえただろうか?俺が君のことが欲しくてたまらないのが。」
杏寿郎は緋色の手を、今度は自身の顔の前に持って来ると、その掌に口付けた。手を離すと、杏寿郎は再び緋色に口付ける。
「なぜだろう。君は甘いな。」
そう言うと、杏寿郎はまた口付ける。その間に杏寿郎の手は緋色の寝衣の合わせを開いていく。
「あぁ、綺麗だ。」
細くしなやかな緋色の体に、杏寿郎は無意識に唇を舐めた。杏寿郎の手が緋色の体を確かめるように、首筋から胸の横を通り、脇腹、腰へと下りていく。
「、、、んっ、、、」
それだけで緋色の白い肌が赤く染まる。くすぐったいような感覚に緋色は身を捩る。