第7章 燃え上がる
押し倒された緋色は杏寿郎を見上げる。いつも真っ直ぐに見つめてくる杏寿郎の目に、今までにない炎を見つけた。
「悪いが、今日は寝れないと思ってくれ。」
杏寿郎はそう言うと、緋色に口付けた。始めから舌を入れられて、緋色は驚く。いつもは緋色を驚かせないように、触れるだけの口付けから始まるのに。
「、、、んっ、、、」
軽く舌を噛むと、ピクッ、と緋色が体を震わせる。鼻から抜ける甘い声に、杏寿郎は興奮した。舌を絡ませて、混じった二人の唾液を飲み込ませる。唇を離して緋色を見つめると、今まで見た事のない、潤んだ瞳をしていた。
「あぁ、綺麗だ、緋色。」
耳元で囁き、そのまま軽く耳に歯を立てる。
「、、、あっ、、、」
「もっと声を聞かせてくれ。」
口を押さえようとした緋色の手を握り、布団に縫い止める。もう一度耳にキスを落とした。そのまま唇で耳や首筋に口付ける。
「、、、やっ、、、」
緋色の鎖骨の辺りに痛みが走った。赤い痕が残っている。
「君は色が白いから、痕が綺麗に残るな。」
杏寿郎は緋色の帯に手をかける。簡単に帯は解け、寝衣の間から緋色の体が覗く。杏寿郎は、自身の寝衣も脱ぎ払った。