第4章 誰のもの
(良い人とお付き合いしている二人に向かって天兄はあんな事言っちゃったんだ…。)
「従姉妹として恥ずかしい…。」
そんな言葉をよく聞こえる耳が拾う。
天「りん、てめぇ!!いい歳して昨日まで彼氏の一人もいなかったお前にだけは言われたくねぇわ!!」
「逆転ホームラン打ったもん。」
天「俺のアシストのお陰でな!!」
杏「うむ!ありがとう!感謝しているぞ!!」
天元は杏寿郎の毒気を抜く言葉に溜息をつくと周りを無視して酒を飲み始めた。
(ああやって気分がころころ変わるから、それに合わせようとする女の子が寄ってくるんだろうな…。でも真逆の…意思が強い人との方が上手くいく気がする。)
「…天元くんの周りに意思の強そうな女性っていますか?」
そう問われた杏寿郎は思案するように少し首を傾けた。
杏「そうだな…。教職員にはいないが、売店で働く女性はなかなか強そうだぞ!」
「そうなんですね。売店、か…。」