第3章 相手を知るということ
天「そんな目で見んじゃねーよ。俺は悪くねぇぞ。むしろ褒められるべき事しかしてねー。」
杏「…ああ。宇髄には感謝している。宇髄は昨日女性を…従姉妹さんを紹介してくれたんだ。」
それを聞いた実弥と小芭内は白目を剥いて固まった。
実「宇髄の従姉妹だとォ…?」
小「騙されるに決まっている。」
天「それあいつの前でぜってぇに言うなよ。そういうのに過敏になってるからよ。」
杏寿郎はそんなやり取りを聞いて華やかな格好をしたりんの姿を思い出した。
確かにパッと見では男慣れしていそうな雰囲気である。
しかし、杏寿郎はりんの本性を知っている。
そしてその内面とのちぐはぐさを愛おしく思っていた為に思わず笑ってしまった。
三人は急に笑いだした杏寿郎を見つめて言い合いを止めた。
杏「ああ、突然笑ってすまない!確かに宇髄と似ているところはあるが、彼女も俺が初めての恋人なんだ!とても初心で愛らしいぞ!!」
既に付き合っているとは思っていなかった実弥と小芭内は天元に詰め寄った。