第3章 相手を知るということ
生「なんか、いつもと違くない…?人殺せそうな勢いなんだけど…。」
生徒達がそう感じるのも無理はない。
杏寿郎は普段、力をセーブしていた。
杏寿郎と天元はとある特殊な舞を舞えた。
それは大正の世に生み出された物で、代々本家の男に受け継がれている。
それを舞えるようになると身体能力が飛躍的に上がるのだ。
ちなみに、血は繋がっていても宇髄の名を継いでいないりんは舞について少しも知らされていない。
杏「む、時間だな!!集合してくれ!!」
杏寿郎は時間ピッタリに素振りを止めると、どこか緊張した面持ちになっている生徒達を見て微笑みを浮かべながら首を傾げた。
杏「おはよう!!少し体調が優れない子がいるようだな!」
本当は杏寿郎の素振りに命の危機を感じただけであったが、そういう小さな顔色に気が付ける杏寿郎は慕われていた。
杏「体調と相談することは大事なことだ!くれぐれもしてはならない無理はしない事!!それ以外の者はいつも通りのメニューだ!!それでは今日も元気良く励むぞ!!」
「「「はい!!!」」」