第2章 初めての彼氏は…、
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一方、杏寿郎もりんから来た『杏寿郎さんがいい夢を見れますように。おやすみなさい。』というメッセージを見て目を細めていた。
杏(本当に良い夢を見られそうだ。)
そう思うとりんのプロフィール画像を開く。
そこに映るりんは嘘の笑みを浮かべていた。
杏寿郎は本当の笑顔を思い出すと少しおかしそうに笑ってからスマホをサイドテーブルに置いた。
杏(俺が隣にいるうちはあのような顔をさせないように努めよう。いつも愛らしい笑顔でいて欲しい。)
そう決意すると瞼を閉じ、濃かった今日の出来事に思いを馳せたのだった。