第9章 牽制
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(……………。)
一方、杏寿郎と同じく帰宅していたりんはちらちらとスマホに視線を送っていた。
(……何も送られてこない…私何かしちゃったのかな…。杏寿郎さんなら『ご馳走様!明日も頼む!!』ってタッパー持って来そうなのに。)
そう思って小さく息をついた時、玄関のインターホンが鳴る。
杏寿郎に合い鍵を渡していたりんは杏寿郎がエントランスを自分で開け、玄関まで来たのだと思った。
(やっぱり!!)
りんはそう顔を輝かせるとパッと立ち上がり、確認もせずにドアまで走ってしまった。
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杏(明日の弁当を頼みに行くのは自然な流れなのではないだろうか。)
一方、またもや迷いだした杏寿郎はタッパーを目の前に腕を組んでいた。