第2章 初めての彼氏は…、
(怒ってるのに笑ってた訳じゃなかったんだ…。じゃあ、あの時は純粋になぜ私が嘘をついたのか分からなくて質問を…?)
そう思い至ると、逃げてしまった事を申し訳なく思う気持ちでいっぱいになった。
「………そっ…か…。」
天『…おう。で、どうよ。上手くいきそうなワケ?』
兄のような存在の天元にそんな質問をされると、りんは頬を熱くさせた。
「そ、それが………、その…お付き合い、する事になっ…た…。」
そう言うと天元は『まじで!?』と大きな声を出してから嬉しそうに笑った。
「……………………。」
りんはその笑い声を聞いて少し複雑そうな表情を浮かべる。
「…ねぇ。」
天『んー?』
「………中学生の時の噂…、天兄は…どうとも思ってなかった訳じゃなかったの…?」