第7章 一大イベント(part. 2)
杏「勿論良いぞ!俺の方が上背があるので俺が撮ろう!!」
「わ、ほんとですか?」
りんはスマホを手渡すと、撮る直前に杏寿郎にぴたりとくっついた。
———パシャッ
杏「………………。」
「見せてください!」
杏「うむ。」
口角を上げた杏寿郎が差し出したスマホには意外にもよく撮れた画像が表示されていた。
(絶対ボケてるか見切れてると思ってた…。)
「薄暗い中でも杏寿郎さんって目立つんですね。わたし髪が青みがかっているからか水族館だと背景に負けるんです。羨ましい…。」
そう言いながらも、ツーショットを撮れたりんは心底嬉しそうにしていた。