第6章 一大イベント(part. 1)
(………改めて考えてみると、杏寿郎さんより良い人と出会えることなんてこの先ない…よね…。それなら…、)
りんはぎゅっと拳を握った。
「も…、もちろん!結婚を視野に入れて考えております…!」
付き合ってまだ間もないというのに、りんはその場の空気にのまれ、静かな圧に背中を押され、とうとうそこまで断言してしまった。
それを聞いた千寿郎は心配そうな顔をし、槇寿郎と杏寿郎はパッと顔を輝かせ、瑠火は優しく微笑んだ。
瑠「私も二人はお似合いだと思います。どうぞこれからもよろしくお願いしますね。」
「はい!ありがとうございます!」
りんはそう、まるで無理な願いをきいてもらったかのように頭を下げた。