第6章 一大イベント(part. 1)
(良かった…。)
りんは煉獄家の皆が微笑んで食べている様子を見て胸を撫で下ろした。
(婚姻届を見た時はすこし心配になったけど、お父様もお母様も優しそうだしとっても良い方だ…。千寿郎くんも好青年って感じだし…。)
そう思うのと同時に『もしこの人達と家族になったら…、』だなんて考えそうになり赤くなった。
杏寿郎はそんなりんの赤い耳を見付けて目を細める。
杏(随分と赤いな。どんな事を考えているのだろうか。)
そう思って話しかけようとした時、菓子切りを置いた瑠火がりんを真っ直ぐ見据えた。
瑠「ところでりんさん。」
凛とした声で名を呼ばれたりんはピッと姿勢を正した。