第6章 一大イベント(part. 1)
(確かに杏寿郎さんくらい引っ張ってくれる人じゃないと私はダメかも…。)
「……杏寿郎さん、お弁当持って私の部屋に行きませんか?電子レンジを使って温かいご飯を食べましょう。」
杏寿郎は『赤くなって余裕をなくすだろう。』という予想が外れて少し驚いた顔をしていた。
しかし、理由は分からなかったがりんはとっても幸せそうな顔をしていた。
杏「…ああ!そうさせて頂こう!!」
それ故に杏寿郎はそう言うと嬉しそうに笑ったのだった。
———
「ただいま。」
杏「お邪魔します!」
りんは杏寿郎をリビングに通すとソファを勧めた。
杏「そう言えばこの家でゆっくりした事はなかったな。」
改めて部屋の内装を見つめ直した杏寿郎は『失礼する。』と言ってからソファに腰掛けた。
そして、可愛らしいクッションを掴む。
杏「愛いな。」
ハートや猫型のクッションをもにもにとしていると、キッチンにいたりんがくすくすと笑う。