第5章 華
杏(止めだ。まだ立ってない噂の事など考えても仕方がない。それより今を大事にしよう。)
「あの…、一つ質問してもいいですか?」
りんが遠慮気味にそう問うと、切り替えた杏寿郎は優しい笑顔を向けた。
杏「ああ!何だろうか!」
「…わっしょいって何ですか?」
そう問われた杏寿郎はにこっと笑う。
杏「そうだな…好物を食べると言ってしまう!特に意味はないぞ!」
「ふふ。そうだったんですね。」
りんは口元に手を当てながらくすくすと楽しそうに笑った。
(毎日聞きたくなっちゃうな…。)
「舌に合ったようで本当安心しました。」
りんはそう言うと立ち上がり、皿を片し始める。
杏寿郎もそれに続いた。