第4章 オペラの友人(?)でロビンの先輩な話
「誰と、ですか?」
今まで聞いたことのない低い声で、ゆっくりと私に質問を投げ掛ける。
「え…?」
「誰と出掛けるんですか?」
ギチリと肩に力がこめられて痛みから思わず声が漏れるが、気にしていないのか、気づいていないのか、全く力が緩まることはない。
「先輩方の誰かですか?」
「ち、ちが…」
「では、生徒の誰かですか?」
「ロビンくん」
「なら誰が」
「お願い、話を聞いて」
「誰があなたをそんな表情にさせるんですか?」
辛そうな顔からのぞくロビンくんの瞳の熱に顔が熱くなる。
ずっしりと重たい空気感、
少しだけ潤いを帯びる彼の瞳、
全てが私の心臓をドキドキと早く動かす。
痛みも、ぶつけた目眩も、全ての感覚を鈍らせて重みに身を任せるしかできない。
「先輩」
肩を掴む力が弱まり、壁に寄り掛かっていた腕を動かしてふわりと前髪を撫でられた。
少しだけ身長が高いロビンくんを見れば、彼は少しだけ恥ずかしそうな表情で頬を赤く染める。
「僕はあなたが好きです」
彼らしいストレートな言葉に息を飲みこんだ。