第4章 オペラの友人(?)でロビンの先輩な話
次の日、私はいつも通りにバビルスに出勤をしていた。
授業を無事に終えて生徒のほぼ全員がすでに帰宅をしている現在、私が歩いている廊下は他の悪魔の気配もなく静まり返っている。
昨日の出来事は私の記憶にも強く残っていたが、自分自身に何があっても授業は当たり前のように始まるし、バビルスに身を捧げると決めた以上はプライベートを持ち込むのは絶対に避けると決めていた。
……ただ、入間くんを見ると彼の存在をどうしても意識してしまい、表面には出さないけれど何とも言えない気持ちになってしまったことは今日だけは許そう。
自分自身の心に言い訳をする。
明日の授業の準備をするため目的地であった資料室の戸に手をかければ、遠くから私の名を呼ぶ声と走る足音。
声が聞こえる方を振り向けばロビンくんが駆け寄り、私の正面で止まった。
「ロビンくん、お疲れ様です」
「はいっ!先輩はまだ仕事ですか?」
「これから明日の授業の資料を作ろうかなって」
「僕も必要な資料を作ろうと思ってました!一緒に頑張りましょう!」
バビルスでは一番の新人教師だからかロビンくんがこの資料室を使用することが多く、駆け込んでいく姿をよく見かける。
…いや、新人教師という理由だけではないかも。
ロビンくんの背景にいる教師を思い浮かべて少しだけ苦笑いを浮かべてしまう。
そんな私をみてロビンくんに不思議そうな顔をされたが適当にごまかして、彼の入室を促して各々の目的のために作業を始めることにした。