第4章 オペラの友人(?)でロビンの先輩な話
立ち上がった私を見て「読み終わったのですね」いつもと変わらない表情で話す。
「はい、とても素晴らしかったです」
「それは良かった」
「片付けまでありがとうございました。もう帰られますか?」
「そうですね。入間様の昼食の準備をしなければ」
「よく食べそうですね。お疲れ様です」
「大した労働ではありません」
「入間くんの食欲を満たす程の料理を作ることを、大した労働ではないと?」
「入間様のためですから」
「……私も見習わなければ……」
どんな物事に対して嫌な顔をしないオペラさんは本当に凄い。
私は今の仕事は好きではあるけれど辛い時もあるし、気を付けていても顔に出ている時があると指摘もされる。
だからこそ淡々と物事を処理できる姿は尊敬するし目指すべき姿の一人だと、改めて思い感嘆する。
「玄関まで送ります」
明日からも頑張ろうと意気込みつつ、廊下に繋がるドアに手を掛けていたオペラさんの帰宅を促すように腕に触れた 。
その瞬間、ゆるりと揺らしていた尻尾ごとピタリと止まり、私の顔を真っ直ぐと見つめる。
そうだ、彼は、
頭をよぎった時には遅かった。