第4章 オペラの友人(?)でロビンの先輩な話
…こんな時間になんだろう。
学校への申し送りが足りなかっただろうか。
休みを妨害されたことを心の中で非難しつつ、テーブルに置かれたス魔ホを手に取る。
相手の名前を見てピシリと体の動きが止まってしまった。
オペラさんである。
………正直なところ出たくない。
非常に出たくない。
しかし鳴り止む様子が無いことをふまえると、私が出るまで待つ気なのだろう。
ゆっくり、深呼吸を2回。
未だに鳴り響く着信音。
………よし、出るか。
「はい、です」
『こんにちはオペラです』
「オペラさん、こんにちは」
『今大丈夫ですか』
「…大丈夫です」
『緊張してます?』
「しっ、してませんよ!」
『そうですか、残念です』
「……そんなことより、今日はどうされました?」
『さん私の部屋に来た際に忘れ物されてますよね』
思わず鞄を再び見る。
やはり小説はない。
「小説でしょうか」
『その通りです』
「忘れてたなって先程考えていました。良かったら入間くんに渡して頂けないでしょうか?明日にでも受け取れればと思うのですが」
『そう言われると思いまして、今すでに準備ができてます』
「……あっ、もしかして入間くんに渡されてますか?私今日休みで入間くんに会えないです」
『先日お会いした時に聞いているので知っています』
「え?では、一体どういう意味で…?」
『外を見てくれませんか』
まさか。
慌てて窓を開け身を乗り出して下を見れば、オペラさんがス魔ホを耳に当て真っ直ぐとこちらを見ていた。
「持ってきました」
電話越しからも直接からも聞こえる声。
ス魔ホを持つ手とは反対の手で本をこちらに掲げるオペラさんを見て、思わず出そうになったため息を飲み込んだ私を誰か誉めてほしい。