第3章 アメリと入間と話をする
かける言葉も見つからなくてぼんやりと後ろ姿を見つめれば、少しだけ離れたあとにピタと立ち止まるとクルリと体とこちらに戻し、私の正面に再び立つ。
少しだけ俯いていて表情は読めない。
「…何か忘れ物?入間くんっ…………!?」
私の言葉を遮るようにグッと私の左腕が引っ張られて足を踏み込めば、不意に私の顔の側面に入間くんの髪が触れる。
正面から抱きしめられた。
彼の手が私の頭に触れ、私の腰にまわり、彼のぬくもりとにおいに包まれる。
「……ど、どうしたの?」私が声をかけるけど入間くんは何も答えてくれない。
ゆっくりと頭を撫でられて、入間くんの息づかいを耳元で感じゾクリと体が震えた。
私の動揺を感じ取ったのか入間くんは少しだけ笑い声をこぼして「意識、してくれてるんだね」その言葉に羞恥心が煽られて顔に熱を感じ、抵抗しようと入間くんの制服を押す。
「……さっきアメリさんと肩を寄せてたのが少しだけ羨ましかったから……ごめんね」
そう囁いてからゆっくりと私から体を離し、アメリと同じように私の頭を撫でてから、今度こそ私に背を向けて小走りで遠ざかり………視界から消えた。
「…………二人とも、格好良すぎない?」
残された私はそう呟くしかできなくて、暴れる心臓が収まるまで、その場から動くことができなかった。
……あ、そうだ…。
パーティーどうするんだろう……。
二人のどちらかを選べるのかやはり自信がなくて、思わずその場でため息を漏らしてしまったことはしょうがないと思う。