第12章 ◯◯しないと出られない部屋・宇髄天元
「お前、好きな奴は?」
「そりゃ私にだって好きな人の一人や二人、いますよ。」
が真っ赤な顔をして、そっぽを向く。
「好きな奴のことでも考えてろ。なるべく痛くないようにしてやるから。」
が何か言う前に、宇髄はを抱き締めると、口付けた。
「んーーーっ。」
は思い切り宇髄を押すが、びくともしない。逆に暴れるな、とでも言うように、さらに抱き込まれる。
「何するんですかっ。」
宇髄が口を離すと、そんなの大声が聞こえる。
「、、、そろそろか。」
がさらに何か言おうと口を開いたが、声が出るよりも早く、膝から崩れ落ちた。さっきまであったか定かではない布団の上に座り込む。体が熱くて堪らない。
「音柱様、さっきの薬ってもしかして、、、」
「あぁ、媚薬だ。効いてきたみたいだな。」