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鬼滅の刃 裏 短編集

第12章 ◯◯しないと出られない部屋・宇髄天元


「そもそも私くらいの年齢なら、経験がなくてもおかしくないですけど?鬼殺隊の仕事にそんなことは関係ありませんし。」
「ま、そりゃそうだな。」
宇髄は頭の中をフル回転させる。どうしたらいいか。どうしたらこの部屋から出られるか。扉もない。壁は壊せそうにない。本当にしないと出られないのだろうか。宇髄は、小さくため息をついた。自分が悪者になる他ないだろう。
「おい、。これ飲め。」
宇髄は懐から小さな折った紙を取り出した。が中を見ると、なにやら丸薬が入っている。
「なんですか?これ。」
「なんでもいいから、飲め。上官命令だ。」
わかりました、と不承不承ながら、はそれを口に入れて飲み込んだ。
「悪いが、ここから出るためだ。お前を抱く。」
「何言ってるんですか。嫌ですよ。」
「ここから出られなくてもいいのかよ。」
「それは困りますけど、抱かれるなんて嫌です。」
は、宇髄を、キッ、と睨みつけた。その気の強そうな目元が何とも言えず可愛い。なんて考えて、宇髄は軽く頭を振った。
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