第39章 すれ違い・不死川実弥
「実弥さん。」
珍しく2人共任務が休みの夜。は意を決して実弥に話しかける。
「あぁ、どうしたァ?もう寝んのか?」
振り返った実弥の顔を見て、の胸がキュンとする。
それに蓋をして、は口を開いた。
「別れましょう。今までありがとうございました。数日の内には出ていきますので。」
は頭を下げた。
「いきなり何だよ。好きな男でも出来たのか?」
実弥の大きな声が響く。は頭を下げたまま続ける。
「それはこちらの台詞です。他に好きな人が出来たのですか?それとも単純に私に飽きただけですか?」
「、、、何、言ってやがる」
言葉は荒いが、勢いがない。は顔を上げた。
今まで見たことない、悲しげな表情の実弥がいた。
「お前以外に好きな奴なんかいない。」
実弥の手がの頬を撫でた。
「、、、では、どうしてですか?」
の目から涙が溢れた。
「どうして抱くのが1回なんですか?前はたくさんしてくださってたのに。私に飽きてしまわれたんでしょう?」
「んな訳あるかっ。」
実弥の大声が響く。