第30章 あたためて・不死川実弥
不死川は浴室の方に向かって歩いて行く。は急いで寝室に戻ると、布団を引いた。横になるのも恥ずかしくて、布団の上で座って待つ。
10分もしない内に不死川が寝室へやって来た。首を手ぬぐいをかけて、着流しを着ている。
「、、、実弥さん、、、」
「。」
不死川の手がの頬を撫でる。
「んっ、冷たっ。」
いつも熱いくらい温かい手が、雨のせいでひんやりと冷たい。
「1週間振りだァ。1回2回で終わると思うなよゥ。」
手はひんやりとしてるのに、その言葉は熱くて、の背をゾクゾクしたものが駆け上がった。
「、、、あっ、、、」
の口から溜息のような声が溢れた。
不死川の手が再び後頭部に回り、は口付けられる。その唇もいつもよりひんやりしている。触れるだけの口付けが続いたと思ったら、不死川の舌が入ってきた。舌はいつもと同じ熱さだった。
「、、んっ、、ふっ、、んんっ、、」