第29章 クッキーは誰のもの・不死川実弥(裏なし)
そう、なぜかうちのクラスはイケメンが多い。その中でも二大勢力と言われているのが、冨岡義勇と不死川実弥だった。二人共ファンクラブがあるという噂がある。
「は不死川君は?」
「やめてよ。ただの腐れ縁。」
と不死川は小学校・中学校とずっとクラスが一緒だった。幼馴染というか、腐れ縁である。
「なんだァ。呼んだかァ?」
不死川が歩いてくる。
「ねぇ、不死川君は明日の小物入れ、誰かと交換するの?」
しおりがそう尋ねると、不死川は面白く無さそうに、目を細めた。
「、、、別に。興味ねぇ。」
不死川はくるりと後ろを向くと、バッグを持って教室から出て行った。
「ねぇねぇ、冨岡君は?」
しおりは今度は隣りの席の冨岡義勇に話しかける。
「、、、何の話だ?」
「明日、授業で男子は小物入れ、女子はクッキー作るでしょ?誰かと交換するの?」
「???今のところ交換の予定はないが、、、」
「冨岡君のなら欲しい子、いっぱいいるだろうなぁ。」