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鬼滅の刃 裏 短編集

第27章 回り道・宇髄天元


宇髄は自分でコーヒーを淹れると、ずずっ、と啜った。大きな溜息が出る。
は本当に告白されたのだろうか。
そのサッカー部の先輩と付き合うのだろうか。
キスやその先のこともするのだろうか。
考えただけで、吐き気がしてくる。
ふと校門の方を見ると、が歩いていた。隣に、噂のサッカー部の先輩だろうか、男子生徒が歩いている。何やら仲良さげに話している。宇髄は柄にもなく、大きく舌打ちをした。
「お〜煉獄。今日飲みに行かねぇ?」
飲んで忘れよう。宇髄は同僚の煉獄杏寿郎に声をかけた。



翌日
宇髄は二日酔いになっていた。酒には滅法強く、普段は二日酔いになどほとんどならないが、昨日は飲み過ぎたらしい。
「昼休みまで寝るか。」
3、4時間目と授業がない宇髄は、美術準備室のソファに横になった。


「、、、きて。起きてっば。そろそろ時間だよ?」
誰かの声がする。あぁ、の声だ。愛しいの声がする。宇髄は腕を伸ばすと、声の主を抱きしめた。
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