第20章 伝えてみたら・煉獄杏寿郎
杏寿郎は自室の襖をそっと開けた。布団が敷かれているのが見えた。はどうやら寝てしまっているようだ。
「」
杏寿郎が控えめに名前を呼んだ。布団がもぞもぞと動く。
「、、、杏寿郎さん?」
が起き上がった。ぼんやりと杏寿郎を見つめている。
「、、、すみませんっ。お帰りまで待つつもりが、、、」
目が覚めたらしい。あわあわとし始めた。杏寿郎はの前に座ると、抱き締めた。
「会いたかった。帰っていたんだな。」
「はい。つい先程帰りました。私も、会いたかった。」
も杏寿郎の背に腕を回して、抱き締めた。
「今日はもう遅い。寝るとしよう。」
正直、情事をしたい気持ちはある。しかしもここのところ休みなく任務をこなしている。無理をさせるつもりはなかった。
「あっ、はい。そうですよね。おやすみなさい。」
「おやすみ。ゆっくり休むといい。」
杏寿郎はを布団に横にすると、自分も横になった。