第18章 嫉妬・不死川実弥
杏寿郎が帰った後も、はしばらく不死川に抱き締められていた。
(これ、絶対怒ってる)
見えないが、不死川の顔には青筋が立っているだろう。は何も言えずに、じっとしていた。
「、、、はぁ。」
しばらくして、不死川の大きな溜息が聞こえた。
「、、、顔、上げろゥ。」
は恐る恐る顔を上げた。思ったよりも穏やかな顔の不死川がいて、安堵した。
「お前、また告白されてんのな。」
不死川が拗ねたように呟く。
「何勝手に告白されてんだよ。」
「私に言われても、、、」
「わかってんだよ。お前のせいじゃねぇ。でも、ムカつくんだよ。」
不死川はの後頭部に手を回すと、口付けた。はびっくりして離れようとするが、不死川の力に敵うわけもない。
「暴れんなァ。ここで襲うぞ。」
ここは外だ。いくら人通りが少ないとはいえ、外で致すのは避けたい。は不死川の口付けを受け入れた。
「そうやって大人しくしてろォ。」
不死川は再び口付けると、舌を絡ませた。