第7章 ◇夢の中へ◇
「…の、くん?」
「…」
どんくらい経ったんだ。ちょっとウトウトしてたみたい。誰かの声がする…。
あれ
何か揺れてる…
地震…?
「ね、大野くん」
…ん
この声…
…真白?
「…ん…?」
え、もう朝?や、まだ暗い…
え、何かあった?
「どした、の…?」
「どしたのって。こっちの台詞なんだけど」
「え…?」
ひとりでテントの外で寝てるから、交代制で見張らないとダメなのかな、とか。罰ゲームかなにか?とか。いろいろ考えてもやっぱり寒そうだから、風邪ひいちゃうと思って声かけてくれたらしい。