第6章 ◇ふたりっきり◇
戻って、またみんなで他愛もない話で盛り上がった。でもいい時間だし明日お仕事だからもうお開きってことになりました。真白が気を遣って自分のテント戻るって言い出して。
んで、火の後始末とか最終的な片付けは経験者の俺と真白に任せるって、みんなさっさと寝る準備し始めたし!おいっ。
二「ねえ。トイレに虫とか…出ないよね?」
櫻「やめてくれる!?出るもんも出なくなるっ。てか出したくなくなるっ」
松「あれぇ~?歯ブラシどこだ~?」
大「…」
ホントやる気ねぇなこいつらっ。
でも
また、二人っきり…。
真白「引き際早かったね~。三人の『よろしくー』がキレイにハモっててさすがって感じだった(笑)」
大「よろしくないよ全然。面倒なことはすぐ押し付けんだよな…」
真白「明日仕事なんでしょ?いいよ、あとは私がやるし。大野くんももう寝て」
大「いやいや、やりますよ」
本当はめんどいけど、なんせ真白と二人っきりだし!逆にずっと片付けしてたいくらいだわ(笑)。
真白「こういうところで見る火ってキレイだよねぇ」
大「わかる。ずっと見ちゃう」
真白「うん…」
大「…」
火は、ホントきれい。ずっと見てたい。静かだと木がはぜる音も心地いい。
でも
今は…
並んで火を見てる。もう少し近づいたら肩が触れそうな距離。
少し動いて、触れたい気持ちもある。よろけたふりして、腕回してみちゃったりして?
でも
逆に離れて
やさしい灯り越しの彼女を
火を愛でてる彼女自身を
ただただ、眺めていたい気もする。
このまま
一晩中でもずっと…