第3章 ◇落ち着いて!◇
大「よし。真白!」
真白「は、はい?」
大「俺がガードするから。進もう」
真白「え」
ガード?
ってみんなが首をかしげる間に、俺は彼女の背後に回り、両手を広げた。壁みたいに。
大「はい。これで後ろと横は大丈夫。絶対支えるから。あとは前だけ見て。みんなのとこに行けばオッケー!」
真白「大野くん…」
背もたれ代わりにね。なってみました。
彼女も、少し笑ってくれて。こっちもホッとした。その顔が見たかったの。
てか、ぶっちゃけあのまま至近距離で向き合ってたらマジでチューしそうだったからっ。ホントやばかったっ。
で
やっぱ怖いのか、重心全部後ろで、身体斜めになるくらい俺に体重預けたまま。それもへっぴり腰。そんな彼女を俺が体で押し出すように、ワンツーワンツー。ゆっくりゆっくり、でも一歩ずつ進んで、なんとか、なんっとか渡り切った。
いや~…
本っ気で怖がってた真白には悪いけど
おりゃー最高だった!!
ちょうどね、頭が俺の顔のあたりなの。身長ちょっとだけ俺の方が高いから。したらふわふわ、シャンプーのイイニオイがするわけよ!背中も胸にどーんと預けてくれてたから、その、背中なんだけど弾力っていうか、やらかさっていうか…。
真白『ね、腕、掴んでていい?』
大『ん。うん』
広げてた俺の両腕を担ぐみたいに掴んだと思ったら、真白、だんだん自分の方に引き寄せていくのよ。怖いから。そしたらだんだん、ジェットコースターのバーみたいに彼女の前面に密着してって…
まるで、俺が後ろから彼女を抱きしめてるみたいな、そんな状態だったの!
正直、たまらんかった。
やらかいし。全体的にイイにおいするし。ちょっと腕が、その。その…
む、胸にっ?触ってたしっ!?
や、違うよ?真白が!俺の腕ぎゅーって抱え込むみたいにしてたからっ。別に変なことしてねぇぞ俺ゃっ?
でも、彼女の腕とか、なんか骨格までわかるくらい、強く密着して触れあってたから。なんか…
俺までへっぴり腰になっちゃいそうだったッ!!
吊り橋のドキドキ効果?マジでやべぇなっ!