第2章 ◇エスコート◇
松「お、行った」
相「頑張れリーダー!」
櫻「『頑張れ真白』、じゃないの?(笑)」
橋の上に乗ったはいいけど、ホントにちょっとずつしか動かない。カニ歩き?…日が暮れるぞ、これ。マズイな。
大「いっそ、おんぶしていこうか?」
真白「やだ!怖いよっ!!」
まあ、そっか。自分で歩かなくても、目線が余計高くなっちゃうもんね。
大「下見ないで、ほら。前見て」
真白「無理ーッ!」
大「…よし。じゃ、俺の顔見て」
真白「…え?」
じっと、見つめてみる。で、繋いだままの手を手繰り寄せるようにして、その反動ですごい間近に迫ってみた。ちょっとふざけて。
真白「おおの、くん…?」
大「…」
ヤバイ。近くで見てもやっぱりカワイイ。バッチリ目ぇ合ってて。しかもすごい間近。
…何か照れる。や、もうなんか照れるの通り越して、バクバク通り越して止まってないか、俺の心臓。
すごい何か、吸い込まれる。俺が真白に…バンジーしたいっ(笑)。
真白「…」
大「…」
半分無意識に、肩に手をのっけていた。
こんな、外の、吊り橋の途中なのに
みんなあっちから見てるのに
わかってるのに
このまま
このままチューしちゃいそうなシチュエーション。ていうかフツーに好きとか言っちゃいそう…
ハッ!
これか。これがアレか。例の!
いわゆる『吊り橋効果』ってやつか!?