第2章 ◇エスコート◇
大「無理しないでいいよ。どうする?引き返してもいいし。車で迎えに来てもらって、現地集合でも」
真白「気持ち的にはそっちなんだけど…。まだ結構遠いの?」
大「や、橋渡ったらホントすぐなんだって」
真白「そっか…」
もう30分は余裕で歩いてるから。引き返して車で~ってなったらすごい時間はかかる。車道だとかなり回り道しないといけないから、林道をまっすぐ歩いた方が近道らしいし。
真白「せっかくここまで来たし、五人の密着取材しないと意味ない…。ていうかせっかく五人といるんだから一緒にいないともったいない…」
ま、そうだよね。真白、一応仕事で同行してくれてるわけだし。
でも、マジでどうする。戻ってもいいけど…正直、早くキャンプしたい。それも、真白と一緒に、したい。あとちょっとだし、どうにかこのまま渡って連れていきたい…。
大「どうする?あ、リュック。俺持つよ」
真白「え、でも悪いよ」
大「全然。真白は渡るのに集中して」
人質ゲット(笑)。
怖いからか、真白、ちょっと俺に寄ってくるのよ。俺の服掴むくらい、何か近い。リュックとかに掴まってもらって、そのまま行けばいいかも。俺が引っ張ってく感じに。
でも、せっかくだし?ここは…ちょっと大胆に!攻めるっ。
大「…手、つなぐ?」
ちょっとドキドキしつつ手を出すと…あ、握ってくれた!おお、テンション上がった!俺も…緊張してきたぁ!!
さっきの翔くんみたいに密着はしてくれないけど、すごい力で握ってる。で、下見ておそるおそる…。