【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第15章 オタップルの大人への階段登り
キスをされて端正な顔が目の前にあるな、と少し他人事のように朔夜は考えていた。
朔夜には分からないのだけれど、卒業を境に影山が熱の篭った目で見てくる事が増えていた。
(……そんなにキス、いっぱいしたいのかな…………)
離れようとしてくれない影山に強く抱きしめられ、身動きが取れない朔夜は黙って影山を受け入れるしかない。
それに影山とのキス自体は嫌いじゃないし、どちらかと言えば好きだった。
男なのに唇のケアも怠っていないのか、影山の唇は何時でも柔らかくて、重なっていて気持ちいい。
普通の恋人達は普段からこんな事をよくしているのか、と考えているとキスをしたままベッドに押し出されてしまった。
「……ぷはっ」
やっと唇を解放されたので、沢山酸素を吸い込んでいく。その間、影山は朔夜の頬や額などに好き勝手にキスをしていた。
そしてやっぱり邪魔だったのか、眼鏡を外されるとまたキスが始まった。
触れては離れて触れては離れて。そんなキスの繰り返し。でも、影山の表情を見れば全く満足していない事はすぐに分かる。
「……さく」
「とび、ぉ……」
互いに性格の所為で、二人っきりにならないと出せない恋仲らしい素直な姿。
キスで紅潮する頬の熱を感じていると、影山の手がスルスルと下へと降りていく。
「……触っちゃめっ」
影山が朔夜の胸を触ろうとしているのに気が付き、パシッと手首を掴んで朔夜は阻止してしまう。
えっちぃ事が禁止なのは高校生までの間の話。でも朔夜にはまだ触られる事に、どうしても抵抗してしまう。
恥ずかしいのだから仕方ない。
「……もう俺達高校生じゃない」
「そうだけど……おっぱい触られるの恥ずかしい」
モジモジと言う朔夜を黙って見ていた影山は、するりと掴まれていた手を解き、そのままスカートの中に手を入れると尻を撫でてきた。
「……胸は駄目なのに尻は良いのかよ?」
「……お尻もいっぱいはえっち虫だからめっ」
上半身よりも下半身の方を大事にしろ、と影山は頭の中では思ったが、それを口にする事は無い。
言ってしまえば影山も例外無く、朔夜の身体に触れなくなってしまうからだ。
撫でるだけで満足など出来ないので、朔夜の表情を見ながら少しずつ尻を揉む力を強くしていく。