【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第14章 バレーオタクはお胸が触りたいらしい
「…………何時になったらすけべは良いんだよ」
ボソリと尋ねると、少し考え込んだ朔夜は笑顔で言ってきた。
「大人になったら!」
「……お前の言う大人の基準が永遠に分からねぇ」
はぁ、と大きな溜息を影山が漏らすのだから、朔夜は不思議そうに思い尋ねてみた。
今日は諦めが悪いなぁ、と思いながら。
「なんで飛雄たん、そんなにおっぱい触りたいの?」
「なんでって……」
答えようとした所で、影山は言葉に詰まった。
言われてみれば、そう言えば何故ここまで執着しているのか自分でもよく分からなかったのだ。
柔らかいから?だと誰の乳房でもいい事になってしまう。彼女だから?と言った所で、彼女だから無条件に触りたいと言うのも何だか変な気がしてきた。
朔夜だから触りたい、と言う感情だけは間違いないのだが、別に触れる所は沢山ある気までしてきてしまう。
「朔夜……だから……んん…………」
目を塞がれたまま真剣に悩んでいる様子の影山を見上げ、朔夜は返事を待ってみた。
朔夜にとっては乳房の価値が分からないのだから、触りたがる影山が純粋に不思議になってしまったのだ。
だが、この様子を見る限り影山も明確な理由が説明出来ないみたいである。
「飛雄たん飛雄たん」
「なんだよ」
「ごろん、ごろん」
視界を遮る手が無くなり、お強請りをしてくる朔夜の事を確認した。
答えも出てこないのだし、出てきた所で触らせてくれる訳では無いので溜息を付いてから、朔夜の要望に応えてやる。
くるりと体位を変えて朔夜を上にしてやると、嬉しそうに影山に抱きついてきた。
その様子を見つつ頭を撫でながら、影山はぼんやりと考えていた。
(まぁ……朔夜はどこ触っても柔らかいし……胸以外はある程度触れるから……)
良いか、と思いかけたのだが、胸元に感じるむにゅりとした感触に影山はやっぱり思わずにいられなかった。
(やっぱ揉みてぇ……胸)
お預けが後、二年半以上あるのかと思うと気が気ではない影山なのだった。
(2021,11,12 飛原櫻)