【夢小説】オタク+オタク=? 番外編【影山飛雄/R18】
第14章 バレーオタクはお胸が触りたいらしい
(……卒業までが長過ぎる)
高校卒業をしたら解禁となる、えっちい事。それまでは清く正しく付き合って行くのだが、少しは触るスキンシップもしたい。
高校生である事は分かっているけれど、恋人だから出来る事をしたいと思う自分がいる。そんな感情を持つ自分に驚いてしまうのと同時に、その感情を生み出させる朔夜がどうしようもなく愛おしい。
(惚れたもん負け、ってこう言う気持ちの事を言うんだろうな……)
朔夜の頭を撫でながら、影山は漠然とそんな事を考えていた。
すると朔夜が嬉しそうに胸板に頬擦りしてきて言うのだ。
「飛雄たん、ちゅき〜」
「……知ってる」
「ちゅき好き〜」
「聞き飽きる程に知ってる」
「飛雄たんの分まで言うのじゃ〜」
「そうかよ……」
こうも馬鹿正直に自分の感情を出せる朔夜が、影山には羨まし過ぎた。自分の性格の問題なのだが、どうしても感情を言葉にするのが苦手だった。
辛うじて最近はこうやって抱きしめる事が出来る様になっただけ、進歩はしてはいるが、まだまだである。
「…………」
「うみゃっ」
抱きしめたまま朔夜をベッドに押し倒すと、変な声を出された。それから少ししてもさもさと髪の毛に手を伸ばしながら言う。
「髪の毛ぐしゃったぁ〜お団子痛いから解くぅ」
するすると慣れた手付きで纏めている髪の毛を朔夜は解いた。髪型一つで本当に印象が変わるのだな、と影山は未だ見慣れないお団子頭でない朔夜の事をじっと見ていた。
東峰も同じ様に縛っているけれど、解いてもそんなに髪の毛が長くはない。のに、朔夜は解くと本当に髪の毛が長かった。
腰元位まで余裕である長さの髪の毛を触っていても、朔夜は嫌ではないらしく黙って影山の事を見ていた。
「……何だよ」
「飛雄たん、長いの好きなの?」
「…………」
好きかと尋ねられ、自然と視線が顔から下へと降りていく。と、すぐに視界が手で塞がれてしまい、目隠しされてしまった。
「おっぱいは駄目っ!」
「…………見る位は良いだろ」
「すけべはだーめ!」
朔夜が駄目と言ったらそれは絶対なので、影山はムスッと唇を尖らせた。
見るも駄目、触るも駄目、では目の前に在ると言うのに生殺し以外なんでもない。